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聴力の衰え~自覚しにくい耳の老化~

  • Category: からだの気づき
  • 2022.09.30

加齢による聴力の低下は視力低下とは自覚が異なり生活に支障が出で初めて分かる事が多いです。
同じ事を3度聞き返す、テレビの音量が大きくなる、佐藤さん/加藤さんの聞き間違い
漫才のテンポについて行けず話のオチが分からない、大きな音(車、工事)うるさく感じる
会議室での会話が聞き取れない。
此処に列記した症状はいずれも加齢性難聴の自覚症状です。
特にサ行、カ行など子音の聞き間違い(寿司、牛)や、会議での聞き取り不調が
ご自分で日常生活での不便さに気が付く事となります。
聞こえない事を曖昧にしておくと周囲とのコミュニケーションが難しくなり、曖昧な回答を繰り返すうちに人間関係まで悪影響を及ぼす事になります。

治療

加齢性難聴はB12、ATP 加味帰脾湯、補中益気湯など処方される事がありますが、薬剤による治療効果は期待できません。

進行防止策

高血圧、肥満、糖尿病に注意すること。若いうちからイヤホンなど
長時間聞かない事 などが大切です。
最終的には補聴器が必要です。日本は欧米諸国と比較すると補聴器利用者は30%程度。
補聴器はメガネと異なり、使用開始ですぐに聞こえるようにはなりません。
音の信号を脳が処理して聞こえに繫げるまで、補聴器販売店での繰り返し調整が必要です。