
調剤薬局をより身近に
やまうち薬局スタッフがブログを綴ります
朝晩はだいぶ涼しく感じられるようになりました。
日ごとに秋が深まり、食べ物がおいしい季節の到来です。
かつてダイエットの敵だった油、近年栄養価が見直されて今注目を集めています。
私も何か取り入れようかと思い少し調べてみました。
脂質を構成する主成分に「脂肪酸」があります。
脂肪酸をより詳しく分類すると「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」の2種類あり、不飽和脂肪酸はさらに「オメガ3脂肪酸」「オメガ6脂肪酸」「オメガ9脂肪酸」に分けられます。
そしてオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は体内で生成できない成分のため食品から摂取する必要があり、これを「必須脂肪酸」といいます。
まずは、これら脂肪酸の特徴をまとめておきます。
飽和脂肪酸
常温で個体であり安定性が高く酸化しにくいのが特徴です。
体内で直接小腸から肝臓に入って分解されるので、素早くエネルギーになります。そのため、脂肪酸の中では最もエネルギー源として利用される成分となります。
ただ、液体になる温度が高いので体内でも固まりやすく、血液の粘度を高める場合があるので摂りすぎには注意が必要です。
代表的なものにバターやココナッツオイルがあります。
オメガ3脂肪酸(α‐リノレン酸など)
不飽和脂肪酸であり、さらに体内で作り出すことができない「必須脂肪酸」の一つ。
常温では液体で、安定性が低く酸化しやすい脂肪酸です。脳細胞を活性化する効果、血液をサラサラにし、動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞・高血圧などの予防に効果があると言われています。魚に多く含まれる他、主成分のひとつ「α‐リノレン酸」が多く含まれているものに亜麻仁油やえごま油があります。
オメガ6脂肪酸(リノール酸など)
オメガ3脂肪酸と同じく、不飽和脂肪酸であり体内で作り出すことができない「必須脂肪酸」の一つ。常温では液体で、安定性が低く酸化しやすい脂肪酸です。血中コレステロール値を下げる効果があると言われており、免疫力を高める効果もあると言われています。主成分のひとつ「リノール酸」が多く含まれているものにグレープシードオイルやコーン油、大豆油があります。
オメガ9脂肪酸(オレイン酸など)
不飽和脂肪酸の一つで、体内で作り出すことができます。常温で液体ですが、不飽和脂肪酸の中では安定性が高く酸化しにくいので加熱調理もできます。善玉コレステロールを強化し、悪玉コレステロールを減らす役割があります。内臓脂肪の蓄積を防ぐとも言われています。主成分のひとつ「オレイン酸」が多く含まれているものにオリーブオイルや菜種油があります。
「必須脂肪酸」の一つオメガ6脂肪酸は、大豆油やコーン油などいわゆる"サラダ油"と言われる油に多く含まれており、私たちにとって最も身近な油です。そのため、オメガ6脂肪酸は特に意識しなくても、日常生活の中で十分摂取できるといわれています。
そして、オメガ3脂肪酸が多く含まれているのは魚ですが、食べる機会が減っているのでオメガ3脂肪酸の摂取量が足りていないといわれています。
そこで注目されているのが、魚よりも効率的にオメガ3脂肪酸が摂れる「アマニ油」です。
アマニ油は女性ホルモンを整える?
アマニ油を選ぶときに女性の方は、リグナンが含まれているのを選ぶといいそうです。
ポリフェノールの一種であるリグナンは、腸内細菌によって分解されると、女性ホルモン(エストロゲン)を整える働きをしてくれるといわれています。エストロゲンの血中濃度が高い場合は抑える働きがあり、低い場合はその働きをサポートしてくれる作用があるといわれているのです。肌や髪に潤いを与え、更年期障害の緩和などが期待できるそうです。
しかし、アマニ油などのオメガ3脂肪酸は、熱や光に弱く、酸化しやすい特徴があります。ですから、焼く・炒める・揚げるなど熱を加える調理には向きません。サラダにかけたりするなど、必ず生で食べましょう。
スープやみそ汁など温かい料理でも食べる直前にかければ大丈夫です。小さじ1杯(4g)の亜麻仁油で必要なオメガ3脂肪酸を摂取することができます。
どんなに体の良いといわれるものでも摂り過ぎは逆効果です。
偏った食べ方はせず、バランスよくとることが大切です。
ついつい食べ過ぎないよう注意しましょう。
寒暖の差が大きい季節です。
コロナに負けず、くれぐれも無理をなさらず自分の身は自分で守る事に心がけてください。
