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アルコールと薬の関係性

  • Category: ご紹介
  • 2021.01.02

明けましておめでとうございます。
新型コロナウイルスの影響が拡大し続けております 。
心よりお見舞い申し上げるとともに、謹んで新年のご挨拶を申し上げます 。


年末年始はお酒を飲む機会が増える時期です。
古くからお酒は、百薬の長とされてきましたが、薬と一緒に飲むと大変危険な事もあります。
風邪気味なのに大事な接待があるからと、薬を飲んでから臨んだりするのは控えるべきでしょう。

 

では、どんな危険がはらんでいるでしょうか。 


 薬やアルコールに限らず、口から摂取した物は基本的に胃で溶け、腸で血液に吸収されます。
薬もその多くが血液の中に入り、肝臓に運ばれて分解されます。そして再び血液に乗って体内に運ばれ
薬の効果を発揮します。
 しかし、アルコールと薬を一緒に服用すると、肝臓はアルコールの分解を優先して行うため薬の分解に時間が掛かります。
薬は肝臓で分解される事を前提に量を調整されていますので、血液中の濃度が濃くなりすぎてしまい、
効果が強く出たり、副作用が出易くなることがあります。


 アルコールとの飲み合わせに注意が必要な薬の一例をご紹介します。


心臓の薬  心臓の働きを活発にする強心薬は、アルコールによって分解・処理する働きが抑えられ、薬の血中濃度が
      高くなり中毒症状を呈する事があります。


血圧の薬  アルコールには血管を広げる作用があるため血圧が下がりすぎてしまい、めまいや立ち眩みを起こす事が
      あります。


糖尿病の薬 アルコールの作用と薬の血糖降下作用の相乗効果によって悪酔いしたり、低血糖状態「冷や汗」「ふらつき」
      「意識消失」になる事があります。
 

血液が詰まるのを防ぐ薬  ワーファリンなどの抗凝固剤と一緒に飲むと、薬が効きすぎて「血が止まらなくなる」
             「脳出血を起こす」「吐血や下血を起こす」など生命の危険を及ぼす事があります。

 

その他にも、風邪薬・解熱鎮痛薬・アレルギー薬・睡眠導入薬・利尿薬・抗うつ薬など注意が必要です。


個人差はありますが、体重60~70㎏の人が日本酒1合のアルコールを分解するのに、およそ4時間、掛かると
言われています。
アルコールの影響がなくなってから服用するようにしましょう。


何かと不便の多い状況ですが、新型コロナウイルスの感染が一日も早く解消され、平穏な日々が取り戻せるよう
心から願っております。

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