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細菌性食中毒に注意!!

  • Category: ご紹介
  • 2021.07.01

空の青さが夏らしく輝きを増してきました。いよいよ夏本番です。

いかがお過ごしでしょうか?


蒸し暑い梅雨から夏にかけて高温多湿で細菌が増えやすいため、1年で最も食当たりや食中毒の多い季節です。


有毒有害な微生物や化学物質を含む食品を口にすることで腹痛や下痢、嘔吐、発熱

などの健康被害を食中毒といいます。

原因物質はその他にも自然毒・寄生虫等ありますが、その半数が細菌性食中毒といわれています。


細菌性食中毒の発症の機序の違いによって「感染型」と「毒素型」に分類されます。
感染型」は、食品内で一定菌数以上に増殖した原因菌を摂取し、腸管内で感染することによって発症します。
毒素型」は、食品内で原因菌が増殖する際に毒素を産生し、その毒素を食品とともに摂取することによって発症します。
また、摂取した菌が腸管内で増殖する際に毒素を産生し、その毒素が原因で発症するタイプ(ウェルシュ菌や腸管出血性大腸菌)を「生体内毒素型」と分類する場合もあります。



主な感染型食中毒菌


腸炎ビブリオ...海中にいる細菌で塩分を好み、魚介類(海水魚)特に夏から秋口にかけて生食に注意が必要です。

真水や酸に弱く真水でよく洗浄する事で予防できます。発症まで12時間前後と早く、腹痛・下痢・発熱・吐き気・嘔吐を起こします。


サルモネラ属菌...家畜・ペット・河川や下水などに分布しており、鶏卵や食肉(特に鶏肉)が主な原因食品とされており、少量菌数でも発症します。

十分な加熱で菌を殺す事ができます。発症まで半日~2日かかり、症状は悪心・嘔吐・腹痛・下痢・38℃~40℃の発熱を起こします。


カンピロバクター...ペットを含むあらゆる動物の腸管内に高率で住み着いている菌です。

食品や水とともに菌が人の口から体内に入り、少量菌数でも発症します。

十分な加熱・飲料水の煮沸で予防できます。発症まで2~7日間平均で35時間と長く

下痢・腹痛・39℃~40℃の発熱を起こします。



細菌性食中毒を予防するには細菌を食品に付着させないことが1番ですが、手元に届くまでにすでに汚染されてしまっている事もあります。食品や手指をよく洗うとともに、感染源になりやすい食材は別の包丁・まな板で調理するなど工夫が必要です。

また、食品に付着した細菌を増殖しにくくするには低温保存が役立ちますが、冷蔵庫内で完全に停止するわけではないので、過信する事は禁物です。


暑さ厳しき折柄、くれぐれもご自愛下さい。


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